女紋

2020 年 4 月 11 日 土曜日

礼装の着物には家紋が付いています。男性の羽織袴には代々受け継がれた

家紋が付きます。女性は嫁ぎ先の家紋付の着物を新調する場合が一般的な

ようですが、関西で良く在るのが女系の系統で同じ紋を受け継いでいく、

女紋と云う伝統。祖母から母へそして娘へと。これは、一目で女性の系統

を辿る徴です。普段書かない事を書いています。よーく判っています。まっ

もうちょっとご辛抱を。免疫力の本の常在菌の話から少し気になって想像

を巡らせています。生まれた赤ちゃんに受け継がれた父親の痕跡はホッソ

イ精子の上に乗った小さな遺伝子だけです。遺伝子が創る体の細胞は60

兆個。その上に乗る細菌は600兆個。おぎゃぁと生まれた時には、その

殆んどは母親から受け継いでいます。母系社会と云うのは、此処の徴が重

要のではないでしょうか?通い婚、夜這い等で父親の違う子供を産むのは

割とよくあった事で、特に関西では多かった。近親者が多い狭い地域での

結婚は、特に遺伝子に問題が発生する事が多くなる。そこを避ける目的で

女紋で見分けると云うのが割と理に敵う見方の様な気がします。明治にな

って愛などと云うモノが入る前には、強い遺伝子を残すことが第一義の課

題でたくさん産んでそのうちの何人かが生き残れば良い位の考えでしょう。

免疫学は多様性的なところに話が行きますが、遺伝子の方となると優生学

の方に話が転びやすいですね。良い種は大陸や半島からやって来る。周り

を海に閉ざされた島国は、新しい風は中々入ってこない。だから一旦入っ

て来たらあれこれ掘り下げてとても巧緻な商品に仕上げる、これが日本人

の長所です。人間のたねも植物の種も一緒なんだと思います。

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