美国人(アメリカンズ)

2017 年 8 月 8 日 火曜日

中国で出したものです。印刷製本はシュタイデル。

まだ夜も明けぬ丑三つ時。一枚ずつじっくり見ました。

観終ったあとの感想は圧倒的な寂しさ。ロバートフランクが持っている資質、

でもやはりアメリカが持っている堪らない弱さと寂しさ。それがアメリカ人なん

でしょう。日本人が羨ましいのでしょう?僕は基本的にこういう、儚くてさびしい

のが好きです。27000枚のコンタクトシートから写真選んで、1年かけて順番

決めたそうです。これは、真夜中に何回か見続ける事になる写真集です。

懇親会 挨拶

2017 年 8 月 8 日 火曜日

4日も経ってしまうと酔っぱらっていたし、何喋ったか忘れています。

趣旨だけ。コンピュータとウエブでどうにもこうにも足腰立たないぐらい、

打ちのめされた印刷業界。20年たちました。ただ手をこまねいて時代の

流れを、便利な商品をサービスの変遷を見るだけでした。グローバリズム

とデジタルサービスが強力にそれらを推し進めてきました。その流れの

中で労働や経済から取り残されてしまう人たちが出てきました。生存の

枠組みからこぼれてしまう人々です。夢の様な世界を見せられてきたけど、

あらゆるところで忘れられているのはナショナルな身体です。それが、

2年位い前から、ナショナリズムが台頭し始めました。グローバリズムの

対抗勢力として。と同時にアナログな世界もデジタルネイティブの人たち

から沸き起こってきました。電子書籍は衰退しはじめています。漫画は別

ですけど。アナログレコードの復活。カセットテープの復活。紙の本の復活。

これらは、単純に大きな流れの中からの逆流としての反動では無く、意識

的にこれこれのこう云う物だったらやはりこっちが良いという、確信的な選択

だとして。印刷物と云うのは言語と地域が限定されるのでとてもナショ

ナルなメディアです。ここ二・三年のオンデマンド業界はハイエンドの大判

デジタル高速印刷機に衝き進んできましたが、そこは行き止まり。需要は

無いです。高速オンデマンドの請求書対応の仕事もペーパーレス化する

のは時間の問題。いくら画像を綺麗にして行ってもオフセットには敵いません。

オンデマンド業界が唯一、生き残りをかけてサービスを維持できるのが、

町の印刷屋さんに適した機械の開発ではないかと思います。

名刺やはがきは商売には欠かせません。人と人が会う事、人とモノが

出会う事が全ての始まりだと思います。人と出会えば愛や優しさが生ま

れるし欲情もします。具体的な物を見れば欲しくなるし食べたくなる。

私たちの五感はその様に出来ている。モノ消費からコト消費になるなどと

消費の動向云々いう前に先ず理解すべきことがあるのではないでしょうか。

身体が忘れられている。町の印刷屋さんに特化したリコーの機械はアナログ

サービスの印刷ステーションです。

上へ