セバスチャン・サルガド
2015 年 9 月 8 日 火曜日「セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター」 ヴィム・ヴェンダース
圧倒的な画力、荘厳なまでの構成力。ハイコントラストのモノクロ画像。
ほんの少しづつは目にしてきていましたが、ここまでまとめて観ることは
無かったです。でも結構二人して居眠りしていました。二人で小突きあい
ながら観ていた。サヘル辺りからは涙が止まらなかったけど、それでも
絵を見ているみたいで、写真では無くて造り物観てる感じだった。
写真が全てリアルである必要はないです。でも現実はなれたらそれは
絵です。構成ばかり考えすぎていてそこに、被写体の体温を感じられ
ないしサルガドが鼻につきすぎる。確かにこんな危険な、こんなに遠くの、
こんな時間がかかる所の写真は誰でも取れるものではないし、そこで
満足しないでその場所で最高の構図を得るための努力を惜しんで
いない。確かに最高レベルの写真だと思います。
でも所々で作為を感じるのです、コマーシャルフォトの様な。
自然や動物、特異な場所、珍しい瞬間は、構わない。しかし、
死にそうな骨と皮だけの子どもをそのような目で写し撮るべきではない。
ナィーブすぎる意見かもしれませんが、そこにはやはり愛と責任を
湛えたまなざしが有ってしかるべきなのでは無いでしょうか?