ザ・ロード

2009 年 1 月 24 日 土曜日

私は、路上もんを自負するところの男です。

その身一つ、裸の心で、道を行きかう旅人、行者、行人、ランナー、ロッキンローラー、道の上に人生がある人たちをこよなく愛します。

路傍の石を集めるのが趣味でもあります。

コーマック・マッカーシー、「ザ・ロード」 2006年ピュリッツァー賞を受賞。

映画 「ノーカントリー」の原作を書いた作家。

破滅した世界を父と子がたどるザ・ロード。

私的には、これを読まないでいったい何を読むと云わんばかりの本です。

何か大変なことが起きて世界は、破滅してしまっている。

過酷な状況がどの程度なのかを忖度しながら読み続け、

12P

「いっそこの心が石だったなら。」

「あんたは、そこにいるのか?最後にはあんたに会えるのか?あんたには絞めてやれる首があるのか?心があるのか?くそったれめ、あんたには魂があるのか?おお神よ、と彼はささやいた。」

ここで「すごいぞ、すごいぞ、とんでもない話が始まるぞ」とパタンと本を閉じて、先を読むのがもったいなくなります。

しかし一息ついて読み始めてみたらとんでもない話どころではありませんでした。死に満ちた凄惨な暗澹たる終末世界。

壮絶な世界が繰り広げられます。

読むのが嫌になります。この手の話には落とし所がないように思います。人間の話じゃないんだから。読むのを止そうかなと思い始めたのですが、しかしアメリカ中で評判になった小説です。

どういう風にまとめるのか最後まで読み通しました。

で最後、火を運ぶ善き者らしき人は、より強力な火器を持って現われてお終い。

??????????。

問題を未来の子供たちに押し付ける。

未来の子供たちの財布から金を奪い取る。

子供を食い物にするもう一つのかたち。

上へ